CCLに追加条件は付けられます

このエントリの主旨であるところの疑問については、小野寺さん(訂正。ご指摘ありがとうございます。失礼いたしました)小寺さんの言っていることは半分合っていて半分ちょっと勘違い、もしくは表現がうまくないのだと思います。ライセンスが継承しないのでコピーのコピーは想定できないのですが、原本を買うように要求はできません。でも、だからと言って原本を買え、とは誰も言ってない…。

さて、枝葉のところで反論。

さらに言うと、一度CCを選んだ以上、そういう追加条件を付けるのは「利用者に許諾条件をわかりやすく教える」というCCの理念に反するんじゃないだろうか?

いえ、CCLに追加条件は付けられます。morePermissionsというスキーマがそれ。


Permissions beyond the scope of this license may be available at <a rel="cc:morePermissions" href="http://plusd.itmedia.co.jp/lifestyle/articles/0709/18/news008.html">べ、別にあんたのためにby-nc-ndにしたんじゃないんだからね!</a>.
</span></div>


XMLだとこういう風に格納されています。http://www.creativecommons.jp/apply/を参照。
わかりやすく教えることよりも柔軟な著作者の意思表示の方が優先でしょう。それで意思を曲げるのはおかしい*1
…なんかこういう議論って何度も何度も繰り返し出て来てる気がしますが…。


とはいえライセンスに文句あるなら、自分で作った方が良いはず。勝手ライセンスはいくらでも作って良いのですが、規模の経済の波に乗ることができないという点がデメリットでしょうね。例えばGoogle検索エンジンで特定ライセンスの付いた著作物を検索、というときに対象にならないとか*2


初期には共感を呼ぶため理念などが大切だったかもしれませんが、その時期は終わったと思います。CCLはもうツールに徹した方が良いのではないでしょうか。使いやすければ使われていくでしょう。
「情報共有にふさわしい新時代のライセンス」がいつのまにか「緩いライセンス」として認識され、ラベリングされることがCCLにとってマイナスになることが増えるんじゃないかと懸念しています。

あと団体としてのCCとライセンスとしてのCCLを分けて議論すべきでしょうね。



このお話のつづき

*1:shidhoさんの指摘がライセンス変更の問題を指しているのならまた別の問題として語られるかもしれませんが、少なくともCCLあるいはCCの理念に反することにはなりません

*2:CCが機械可読にこだわったのはこのため。ちなみに機械可読の技術について、CCは現在でも活発に発言中