のらDJさんに「お話聞きました」

対話型コンテンツの先輩筋にあたるのらDJさんに、お話を伺いました。
以下で登場するのは、

です。

最初から逆インタビュー

のら :「なんで俺ごときに興味もつねん」と小一時間問い詰めたい、激しく問い詰めたい
inf. : 何をご謙遜を
のら : たかだか100万PVの男だぜ
inf. : すげー!いいなあ
のら : で、なんでまたインタビューを俺にしたいのかと、疑問に思う訳で。
inf. : 師匠ですから、心の
のら : 対話型ならば、松永騒動とかでロングインタビューとかやってるしさ、そっちにでも聞けよと(わらい)
inf. : うん、先行研究はrefしなきゃ
のら : ああー。俺は今彼女に「お話聞きました」してる最中だからなぁ
inf. : www
ced : すばらしい
inf. : のろけられてしまったー



みんな大好きな人気者と言えば…

のら : で、だ。
inf. : はい
のら : 俺は「いわゆるアングラ」に属している筈なんだけど。
inf. : それがどうかしましたか?
のら : 対話型コンテンツならば、そーだなぁ。777'sLLLとか、先行者は沢山いたはずだしなぁ。
inf. : 一番身近ですから。方向性も似てるし。そして何より、横田さんつながり!
のら : たまたまツテをたどってったら、大物にぶつかったというか…
のら : ヨコタン萌えー
inf. : あはは!
のら : ヨコタンはハルヒなんですよ
inf. : はあー。なるほどー
ced : はぁー。なるほど!
inf. : 慧眼ですね
のら : と、ハルヒを知らない人をおいてきぼりにしますが
ced : 私は読みましたよ
のら : 俺はそーだなぁ。長門萌えだが、国木田のポジションかな
ced : あ、なるほど。そういう意味ですか。ふむ。よくわかりますなw
inf. : なるほど。深いねー。
のら : ハイペリオンを読んで「ユニーク」なんて、すばらしい女性ではないか。伴侶にしたい位だね
inf. : お幸せにw
のら : 脳内ではな
fumi : 現実でもでしょう?
のら : 現実の彼女はそーだな、ネトゲ廃人だったり、ぶーちゃんだったり、虚弱体質だったり。見ていて飽きない。これ多分重要。
inf. : のろけられたーw
ced : のろけられたぁ
のら : そりゃノロケますわな、今の芸風ですもの
inf. : そんなにお幸せだから
のら : mixi日記なんて、そりゃもう酷いものでしたよ
inf. : かつての芸風を捨てたと
のら : 噛み付くときもありますよ、今もたまーに
ced : 甘噛みですな
inf. : 飼われてますね

web2.0mixiを語る

のら : mixiでみつけた変な人をヲチしたり、どっかのblog主が変なこと書いたら「お前あほちゃうか」とトラバするし。mixiがweb2.0だなんて、そんなあほな
inf. : というと?
のらの発言 : あんなクローズドなサイトがweb2.0な訳ないだろうがと
inf. : うーん。openじゃないとだめ?
のら : web2.0を語る際に重要なのは「開かれたコンテンツ」であること「マッシュアップ可能」であること。ccなんてのは「当り前」な訳で語らないと。
ced : 結局のところ
のら : と、ccblog本家ではそーいうノリですよね。
ced : mixiは身内の井戸端会議の範疇を出ないのです
のら : そんな流れを知らずして「mixiはwerb2.0らしい」とか書くな、と。
ced : w
のら : 英語の苦手な俺でさえ、web2.0の議論の流れをおおまかに追って、その哲学的な話にくらくらしてるちゅーに
inf. : 素晴らしい
のら : なにをマーケティング用語化してるのよ、と。おほほほほ、恥を知りなさい、愚民どもめ、と。
inf. : web2.0は存在する前提で話している?
のら : ccblogの孫引になるんだけどね。
inf. : うん
のら : web2.0を語る際に、ccのようなライセンスを使ってユーザがマッシュアップしやすくする、というのは非常に重要な訳よ。特に、白黒はっきりさせたい欧米人の考え方からするとね。
ced : w
inf. : w
のら : で、白黒はっきりさせないのが日本人のいいところでもあるんだけどさ。考え方の前提が違うから、日米での論調の違いにも納得はできる訳さね。でもね「mixiweb2.0」ではないよね、と。
ced : そうですね、えっと…
のら : web0.75位かな?
ced : w
ced : 日本って国は
のら : いや、web0.3
ced : 紛争が発生しない前提でさまざまな仕組みをつくりあげてます
のら : ニフ以下かもしれない、あの糞な使い勝手は。
ced : で、マッシュアップって考え方は
のら : うん
ced : どうしても紛争志向なのですよ
のら : 紛争おこせよ、もっと波風たてなきゃ。だってさぁ…。
inf. : コストがねえ
ced : そう。コストに対する考え方も違うんですな
のら : webの広がりってばさ、銀河とかと同じで厚みなんてほとんどないんだぜ。
inf. : うーん。それは捉え方ひとつですね
のら : そんな円盤のどっかでちょっとした波風たっていよーが、どーでもよくなる訳だわね。もっと俯瞰しよーぜ、と。
inf. : 俯瞰しようという意見には同意。サイバーカスケードはなんだかんだ言って怖い
ced : みんながそう考えたらもっと幸せな世界になると思われ
のら : だからハイペリオンを読めと
inf. : ハイペリオン
のら : もっとSFでもラノベでもいいよ、読め。沢山。ハイペリオン読んだら、人生観変わるよー。ネットに関しても見方が多分変わるね。

「お話聞きました」のこころ

のら : 通過儀礼というのが、どんな文化にも見られたのだから、サイト炎上だろうがなんだろうが、通過儀礼だと思えばいい。
inf. : うーん。ネットって何をするところ?
のら : 知らないし、知りたくない。当事者になって頭に血が登っても、そのまんま死ぬまでって、そんな人間いるんかと?どっかで「気づき」がおこるでしょ?
ced : ふむ
inf. : うん
のら : 起こらない人間もいるかも知れないけど。
ced : のらさんが考える
のら : はい
ced : 気づきの向こう側にある世界ってどういう感じのものですか?
のら : どうもないよ。ネットと現実が解離してるなぁと。そんだけ。
inf. : 解離ってどの分野?
のら : だから「何かせねば!」とか思ったら負けだし。分野でいうと、法律も人の距離もぜーんぶ。
inf. : うーん
のら : 現実の家族との心身的な距離より、ネットの向こうにいる知人の方がはるかに近いとか
inf. : それはだめなこと?
のら : 「そんなものだ」と認識しているけど。善悪やら善し悪しでは考えない方がいい。自分のためにならないでしょ。不毛だよ
inf. : いや、善悪ではなくて。のらDJさんが望んでいるとか想定してるかどうかの問題
のら : とりあえずは自分の仕事とか、生活とか優先してるから、今は「どうでもいいな」というのが正直な所……うーん。集合知というのは、理想としては欲しいね
inf. : うん
のら : それと、認識が一段階変化する、というのはblog経験者には体感して欲しいのもある。mixiにこもってる人でもいいし、ネトゲ廃人でもいいやね。この場合。
inf. : うんうん
のら : それが何を生むのか、どー世界が変わるのかなんてのは、世代が一回りした頃、だれかがやっと「そーいえば」と言及する程度になれば、みんなが幸せになるかもしれないね、と。
inf. : うん
のら : でも、そんなに世界は甘くなくて。
のら : webと現実に解離がどんどん生じているのに、ツールとしてのwebはどんどん生活に入って来るみたいで「さぁどうなるのでしょうか、たのしく見守りたいですね」なんですよねぇ
inf. : なるほど。身を引いて、観察者として、彼女の胸に着床したわけですねw
のら : 基本的なスペックはヲチだからね。観察者つーか、今は観測しているだけで手一杯というのもある。これは生活環境とかの問題
ced : なるほど
inf. : そうですか
のら : 仕事にある程度自信がもてるようになったら、多分またもそもそ動くかも。気まぐれ程度にだけど
inf. : おー
のら : まだ話ききたい人や知りたい事柄って、いっぱいあるからね
inf. : そうですかー
のら : それがアングラなのかは、よくわからないけど。
inf. : ふむ
のら : って、俺久々に多弁だな
inf. : ww
のら : そーだな、さっきの自己言及になるわけだが。2chを知った時とか、自動ニュースとか知ったときの感動つーか「なんじゃこりゃ」ってあるじゃん
inf. : 確かに
のら : それを、リアルの全員が感じたら、何か世界が変わるかも知れないってのはある。強制されたら、多分感じないんだけどさ。禅問答じみてるけど「俺は釈迦にはなれないが、釈迦のようなものの考え方はしてみたい」とか、そんなんかなぁ
ced : ふむ
のら : 脳は「理解したがっているのか?」とか
inf. : ?
のら : 理解した時の快楽とはなんぞや、とか。精神の高原状態っていうんだけど、延々悩んだり、苦しんだりした時、ふとした瞬間に視野が開ける感覚、って分かるかな?
inf. : はい。わかりますよー。天使が見えますねw
のら : あれを全世界の人間に感じて欲しい、ってのはある。その力がwebにはあるのかも、という幻想はもってる。だから、話をききたい。聞かせて欲しい。だから「お話ききました」になったのかも知れない。
のら : とまぁ、こんな感じで勘弁してくださいorz



というわけで、このインタビューを通じて、のらDJさんがどうして「お話聞きました」をはじめたのか、何が駆動してきたのか、そして一歩引いていったのはどうしてか、が私のなかで明確になりました。一言でそれを名付けるのなら「好奇心」であり「可能性への期待」だと思います。
また、この他にもインタビューをする上での様々なアドバイスをいただきました。それにのらDJさんに校正をしていただいて、脚注の配慮の行き届き方に感心しました。そういうところも見習いたいと思います。
最後に、のらDJさん、cedさん、夜遅くまでありがとうございました。