2006-06-01から1ヶ月間の記事一覧

some rights reservedについての考察

つれづれ:クリエイティブ・コモンズの「 some rights reserved 」って変じゃないか?を読んで。 私もよくわかっていないので、きちんと答えられるか不安ですが、とりあえずわかっているところまで書いてみます。 「 some rights reserved 」という表現には凄…

Google Earth向け屋上広告の可能性

昨日は茶会の方たちと食事をしたのですが、そのときにでてきた話題のひとつを。 Google Earth は、使ったことがある方も多いと思いますが、世界中の衛星写真を閲覧できるソフトで、ズームアップできる地球儀という感じです。解像度もなかなか高く、大都市な…

CCとMSが提携

私が病床で伏せっている間に、世界は動いていました。 いろいろなところで紹介されている通り、MSとCreative Commonsが提携しました。Officeに著作権ライセンスを組み込むためのツールを公開していて、Microsoft Office Onlineにて無料でダウンロードできま…

オルタナティブな暗号開発

検索の方では国産の次世代検索・解析技術の開発が必要であるとして「情報大航海プロジェクト・コンソーシアム」が設立されたりしていますが、同じような論点が暗号にも起きえます。日本は独自に暗号開発はすべきでしょうか?*1 米国政府標準暗号は無償で利用…

変容と教養

インターネットの普及によって国境を越えた問題が頻繁に起きています。また情報処理能力の飛躍的向上といった技術革新によっても重大な問題が発生しています。そうした問題は、憲法や法令が想定していなかったことです。 例えば、音声ファイルを圧縮してネッ…

相手を信じていなくても知識は委託できる

先日友人と「知識の外部委託」について話していたのですが、そのとき彼は「自分の考えをアウトプットとして外に出さなければならないし、そこで概念を抽出できなければ意味がない。そして抽出したアウトプットを売り込むのは、他でもない自分だ」と述べてい…

Re* 首相のリーダーシップとポスト小泉

行政学でレポートを書いたので、また再利用。 設問 日本の政治システムには「中心」が存在せず、その最大の理由は自民党の派閥政治にあるとしばしば批判される。小泉政権においてこの批判はどの程度妥当か?妥当しないとしたらなぜ変化がもたらされたのか? …

今月の専門外書講読-イノベーションと自由

The Future of Ideas: The Fate of the Commons in a Connected World作者: Lawrence Lessig出版社/メーカー: Vintage発売日: 2002/10/22メディア: ペーパーバック クリック: 6回この商品を含むブログ (4件) を見る ようやく読み終わりました。長かったです…

ICCシンポジウム第1回の私的なまとめ(3)

なんだかいつの間にか連作になってしまいました・・・。 よろしければ、まとめ(1)とまとめ(2)も合わせてお読みください。 日本におけるアート(藤幡正樹) 最後に藤幡先生からアーティストとしての立場からで日本でのアートの受容などについてプレゼンがありま…

ICCシンポジウム第1回の私的なまとめ(2)

昨日のエントリに引き続き、私的なまとめをしていきます。なおご承知のこととは思いますが、このまとめは私がシンポジウムを聞きながら取ったメモなどを元に作成したものです。よって発言者の発言や意図を必ずしも正確に反映しているわけではありません。 ま…

ICCシンポジウム第1回の私的なまとめ(1)

ICC renewal opening symposium「ネットワーク社会の文化と創造」第1回の「ネットワーク社会の文化と創造─開かれたコミュニケーションのために」に行ってきました。 情報ネットワークの時代において,芸術文化や科学技術を取り巻く社会・経済・環境システム…

英国議会、DRMの法的強制を批判する報告書を提出

著作権保護期間に関する提案に続き、英国がまた素晴らしい報告書を出したようです。詳しく知りたい方はreport into Digital Rights Management、概要で良い方はAPIG inquiry into Digital Rights ManagementまたはBoing Boingの記事をご覧下さい。 APIG(The…

「考える葦」を補助線に

パスカルの『パンセ (中公文庫)』は断章の集まりです。その断章をふたつに類別すると、人間観察から人間の悲惨さ*1を導出する断章とキリスト教に人間の偉大さ*2を見出す断章に大別できます。 そしてその中間に置かれるはずだったと考えられるのが有名な「考…

ハッカーとお金

mixiとはてなを取材した「カンブリア宮殿」を見たとき思ったことを今さら書いてみます。*1 近藤社長が「お金はごはんのようなもの。無ければ死ぬけど、いっぱいあっても全部食べることはできない」と言っていたのが番組中でかなり注目され取り上げられていま…

夜と霧と自由

夜と霧 新版作者: ヴィクトール・E・フランクル,池田香代子出版社/メーカー: みすず書房発売日: 2002/11/06メディア: 単行本購入: 48人 クリック: 398回この商品を含むブログ (369件) を見る『夜と霧 新版』はヴィクトール・フランクルが書いた本で、世界各…

去年の今頃考えていたNHK民営化論

2005年6月16日に書いたNHK民営化論を。 NHK NHK、日本放送協会は公共事業体の一種だ。1950年放送法による特殊法人として発足し、ラジオを3波とテレビを5波所有している。事業体としては日本銀行などと同じで、公共の利益のために設置され、私企業に期待で…

意外と知らなかったこと-間接民主制は直接民主制の代用ではない

愚かにも『インターネットは民主主義の敵か』を読んで初めて知ったのですが、 米国憲法は本来ならば直接民主主義を理想にするものであったが、情報通信技術が現代の水準でいえば極めて原始的な段階であったために実現不可能だったので共和制に落ち着いた、と…