/.Jインタビュー ローレンス・レッシグ教授に聞け!

怒りに燃えるid:mhattaさんがスラッシュドットでインタビュー企画を敢行しています。

幅広い分野の有名(場合によっては無名)人へ、/.の読者から寄せられた質問を送り、メールで答えて頂くというのが基本的な形式です(本家のインタビューを、/.Jの有志が翻訳してくださったものもいくつかありますね)。これを/.Jでもやってみよう、というのが今回の趣旨です。


http://slashdot.jp/interview/article.pl?sid=06/09/17/1530256

というわけで、今ならレッシグ先生に質問が出来るかも!


二階建て案について聞いてみようと思っていたら、id:atsushienoさんに先を越されてしまいました

最近、日本では、著作権法とは別の法制度を作るという動きが、総務省などで起こっています。(参考 [soumu.go.jp]…って、日本語のページでは意味がないかな?)

これは、商業用コンテンツ全般の保護に特化した登録制のシステムで、著作権者の意思に基づいて、この制度に基づく権利保護に「乗り換える」ことによって、著作権法による権利保護を放棄する代わりに、現行の日本の著作権保護期間である50年よりも長期間の権利保持を可能にする、法人著作の権利処理を容易にする、といったインセンティブを与えようというものです。

このように、本来的な著作権制度とは別個の、コンテンツ保護に特化した制度を立てることについて、どう思いますか? 移行をスムーズにするためのアイディア、問題点、米国など日本以外での実現可能性、あるいは既に存在する試みなどについて、可能であればコメントをいただければと思います。


http://slashdot.jp/comments.pl?sid=333061&cid=1021560

しかも質問内容に過不足なしですね。
何か別の案件を考えたいと思います。


皆様もぜひこの機会を逃さず、ご質問をしてみてはいかがでしょうか。



【追記】
ものがたり:Lessig教授に100の質問から知りましたが、山形浩生氏が4年前のBLC講演録をまとめていらっしゃいます。例えば質疑については以下のような感じです。

Q. 芸大のピアニストだが、文化では新しいものが量だけできればいいということにはならない。文化の質の問題はどうだろう。売れるものだけがいいわけじゃない。


A. 質を高めるには、アメリカ的には批評をしやすくする、というのが答えになる。みんなが自由に批評をすることで、よいものが残るわけだ。
 別の考え方があって、それはコントロールをすることだ。これはミッキーマウスのコントロールを正当化するのにディズニーが使う論法。ミッキーマウスをフリーにしたら、ポルノに使われたりとかひどいことになる、品質を守るためにはわれわれが管理すべきだ、という説。考え方としてはわかるものの、少なくともアメリカの伝統ではない。


http://cruel.org/candybox/lessigblc.html

大変参考になると思いますので、質問の前にご一読をお薦めいたします。



【さらに追記】
一応投稿してみました参加することに意義があるんだよね!?

CCライセンスのバージョン・アップについて質問です。
ご承知のように、「表示」と「営利目的利用」「作品の翻案・改変」それぞれの許可の成否によって、日本法準拠版ですと6種類のライセンスが選択できますが(参照http://www.creativecommons.jp/apply/ [creativecommons.jp])、デフォルトの選択肢以外の選択(現在実装されているものだと「管轄地」や「形態」など)を今後追加する予定はあるでしょうか。
特に、CCライセンスに時限設定の選択肢を付加するという話を聞いたことがあったので、今後それが実現されるかお尋ねしたいと思います。


私としては、例えば「1年目はby-nc-nd、2年目からはby」などと設定ができればCM等の分野でもCCライセンスの利用が広がる可能性が高いでしょうから、導入していただきたいと思います。


しかしどうやって実装するかが技術的課題だと以前指摘されていました。この話題を聞いてしばらく経ちますが、導入予定はあるのでしょうか。


http://slashdot.jp/comments.pl?sid=333061&cid=1023171


【もう少し追記】
質問を投稿したところ、atsushienoさんからご意見をいただきました。ありがとうございます。

時限付きのCC設定の例として、inf.さんは時間経過とともに制限が緩やかになる方向を例示しているのだけど、実質的にはこれは期限付きライセンスの問題ではなかったりする*1。1年後により緩やかなライセンスで発行すれば良いだけの話で、現在発行されているライセンスに変更を加える必要は無い。問題はむしろライセンスがより制限的になる場合だ。
(略)
そんなわけで、時限などの条件付きCCを実用可能にするには、ライセンスが存在するだけでは足りなくて、複合著作物のソースリストに基づく保護期間の計算みたいなのも簡単に出来なきゃいけないんだろうな、と思うところです(条件は最小限度の個数でモデリング出来る必要があって、extensibilityは一切考慮すべきではないでしょう)。でもそれ以前にCC複合著作物の構成を表現するデータ構造みたいなのが必要だっていう気もしてきた。


CCはあまり複雑な技術的ソリューションを必要としないように作られているのがひとつのメリットなんだよね。今のところ作品、作者、許諾条件の3要素で事足りているわけだし…


http://d.hatena.ne.jp/atsushieno/20060921/p1

うーん。確かにそう、軽快であることがひとつのメリットではあるんですよね。でもデフォルト設定は簡単であるべきでしょうが、ユーザにとって必要なら選択肢は作るべきだとは思います。ただし技術に疎い門外漢なので、実装の難しさをほとんど考慮していない意見ではありますが。
でも複雑な技術的ソリューションを実装するということは、DRMってことですよね。RMSの御大が怒りだしそうということが考量漏れでした……。